ある一つの死を見た日。
アパートへ戻った際、シンさん、スズヤさん、ジーンさんが戸口の近くにいらっしゃりました。
特にスズヤさんがただならぬ様子で。
どうしたのかと問えば、ジーンさんが一つの弓を出して、これに心当たりがあるか、と。
刻まれていたのは、覚えのある名前。
記憶から呼び起こされたのは、緑色の髪をした、エルフの女性。
動物の保護家であり、森の戦士であった彼女の名前はベルナルディーナ。
……彼女の遺体が、オフェリアの沼地にあったのだと。
ジーンさんは気まぐれで弓を持ち帰ったそうですが……それは、僥倖というべきなのでしょう。
発見された場所は、敵を察知する能力に優れた魔物が多い上、そのうちいくらかは動きを封じてくる種類。
下手をすれば、ジーンさんの身すら危なかったのですから。
怪我をしているジーンさんが休まれた後、
シンさん、私、メグさん、そして丁度いらっしゃったヒサメさんの4人で遺体を連れ帰ることに。
沼竜や目玉に阻まれて、道程は遅々として進みませんでしたが。
後から合流する人数が一人増え、二人増えしていくうちに目的の場所へ到着。
火吹きのがいた為、少し手間取りましたが。
ミツキさんがしっかり押さえていてくれたので無事一掃して、彼女を連れて帰る事が出来ました。
おそらく…エルフである彼女は火葬を好みはしなかったでしょうし…。
エルウィンに連れ帰ったのち、こちらの風習に則って、水葬にふしました。
見送りは、動物と私達だけ、でしたが。どうか、安らかに。
*小さい文字で追記がある*
……どうしても、こういう時は、衝動を抑えられないのだろうか。
獣でも、あるまいし。遠吠えは、人間のする行動じゃないだろうに。
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